Wine List
"Sommelier" #04


ソムリエ 巻別 ワインリスト


vintage.35 JUSTICE

納得が行かない水谷は客としてラメールに現れ、城のサーヴィスを求めるが、テーブル担当は聖子だった。
水谷に出すワインに対して、いちいち細かい蘊蓄を説明する聖子。
それに苛立つ水谷は「ソムリエがどれだけワインに詳しいかなんて客は知りたいとも思わな…」と言い始め、自分のやってきたミスに気付く。
城に対して、新たなワインを注文する水谷、城が選んだワインはジュヴレ・シャンベルダン クロ・ド・ラ・ジュスティス。
「公正」という名の畑から造られたワインだった。
「私たちソムリエも自らのサーヴィスが「公正」であるか常に考えるべき」という城の言葉に、自らの非を詫びる水谷だった。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
シャトー・コス・デス・トゥルネル 1989 - ボルドー 水谷が他の店で飲んだワイン 楽天
フロッグス・リープ・ソーヴィニヨン・ブラン 1995 - カリフォルニア 森下が客として現れた水谷に勧めたワイン 楽天
シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ - - ボルドー 同上 楽天
シャトー・ラトゥール - - ボルドー 森下の水谷へのワインの説明のなかに登場したワイン 楽天
ジュヴレ・シャンベルダン クロ・ド・ラ・ジュスティス 1990 ピエール ブレ ペール エ フェス ブルゴーニュ 佐竹城が水谷に出したワイン 楽天
vintage.36 近藤の挑戦

5人の部下を引き連れラメールに現れたファッション誌「eye」の編集デスクの近藤。
先日のテイスティングで面目を潰されたことを逆恨みしてのことだった。
そこで、シャトー・ラトゥール、レ・フォール・ド・ラトゥール、ポイヤック・ド・シャトー・ラトゥールの3本から1本を近藤がグラスに注ぎ、ブラインドで銘柄を城に当てさせようと言う試みだった。
しかし、外見と味とがかけ離れたそのワインを前にとまどう城。
同じワインを自らのグラスに注ぐ近藤を見て、そのワインがシャトー・ラトゥールであり、城のグラスのワインはシャトー・ラトゥールとポイヤック・ド・シャトー・ラトゥールの混ぜモノと見抜く。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
シャトー・ラトゥール 1993 - ボルドー 近藤がラメールでのワイン会で佐竹城を騙すために用意したワイン 楽天
レ・フォール・ド・ラトゥール 1993 - ボルドー 同上 楽天
ポイヤック・ド・シャトー・ラトゥール 1993 - ボルドー 同上 楽天
vintage.37 過去の味・未来の味

ラメールに結納の祝いとして現れた男(数馬)は聖子の元カレだった。
結婚を前提として付き合っていた2人、数馬は家庭に聖子が入ることを望み、聖子はワインの勉強をし、プロのソムリエールとして職を続けたいが故に別れたのだった。
お祝いの席、聖子が選んだ1本目のワインはカロン・セギュール。
それは飲み頃のピークを越えたワインだった。
2本目はシャトー・パルメ。
そちらはまだ飲み頃に至っていないワインだった。
ワインも人生と同じく出会うにふさわしい時があると知った数馬に対して、婚約者は無意味な出会いなど無いと断言する。
先ほどのシャトー・パルメの飲み頃が15年先と知らされた数馬は、「その時を逃さないようにするよ」と聖子に語り店を後にした。
聖子と水谷を飲みに誘う城。
ハイテンションで答える聖子がったが、二人に背を向けた聖子の目には涙が…
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
シャトー・カロン・セギュール 1987 - ボルドー 森下がラメールへ結納後の食事で現れた元カレの席に出したワイン 楽天
シャトー・パルメ 1990 - ボルドー 同上 楽天
vintage.38 ボージョレ・ヌーボー

ラメールにスナックを納品しようと現れた田上はかつてワインを担当し、木崎とも旧知の仲だった。
しかし、田上はワインが苦手だという、かつてボージョレ・ヌーボーで失敗をした田上はその責任を取らされ、ワイン担当を外され、それ以来、意気消沈ぎみだったのだ。
その理由を聞いた城は、田上の会社で行われるボージョレ・ヌーボーの試飲会に木崎と一緒に参加した。
城が持ち込んだ3本のワイン。
担当課長は田上をバカにするが、ブラインドテイスティングでは当てられず、逆に田上が全てを言い当てた。
それらのワインはすべてボージョレ・ヌーボーだったのだ。
そのワインを改めて口にした田上は、昔のがむしゃらさを思い出し、木崎に対して企画書を持ち込むアポを取る。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
ボージョレ・ヌーヴォー - ジョルジュ・デュブッフ ブルゴーニュ ワイン試飲会で出されていたワイン 楽天
モルゴン 1990 ドメーヌ ジャンデコンブ ブルゴーニュ 佐竹城がワイン試飲会に持ち込んだワイン 楽天
ブルイイ 1989 シャトー・デ・トゥール (不明) ブルゴーニュ 同上 楽天
レーニエ 1990 シャトー・ド・ピゼィ (不明) ブルゴーニュ 同上 楽天
vintage.39 父さんの魔法

ラメールの支配人、大久保の息子健太は、明日遊園地に一緒に行くという約束を守らない父親に怒り、ラメールに来る。
父親の職業をけなす健太に、城は大久保の仕事を説明し始める。
同じコースを頼んだ客の料理が少し違う、それは女性客がキノコ嫌いだったから。
突然現れた客が何回目の結婚記念日かのお祝いを述べる。
驚く健太に城は大久保が落とした手帳を見せる。
そこには客に対するメモ、好き嫌いから結婚記念日まで綿密に書き込まれているのだった。
客が少なくなったところで、スタッフは大久保の帰宅を促すが、聞き入れない。
さらに健太も帰って休もうという。
「あすの仕事にひびくだろ」という健太。
帰りの電車で寝てしまった健太、寝言に「父さんの魔法… みんな…笑ってるね」と。
それを聞いた大久保は、「明日、休みとるかなぁ…」とつぶやいた。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
ボーヌ・グレーヴ・ヴィーニュ・ド・ランファン・ジェズュ   ブシャール・ペール・エ・フィス ブルゴーニュ 森下が大久保のために出したワイン 楽天
vintage.40 クリスマスの奇跡

同期の忘年会に、憧れの圭子が参加すると知り、不慣れなレストランに顔を出す北見だったが、その場の雰囲気に馴染めず店を出てしまう。
諦めきれない北見は、圭子に頭を下げ、クリスマスに1時間だけ食事に付き合ってもらう約束を取り付ける。
いつものワインバーで飲む城は、隣席で行われていたブラインドテイスティングの勝者を言い当てる。
そして、彼等の飲んでいたワインの銘柄とヴィンテージをも言い当てた。
それを見ていた北見は、城に圭子とのデートでのワインをアドバイスして欲しいと頼み込む。
当日、小型マイクとイヤホンで連絡を取りながら、同じレストランで食事をする北見たちと城。
圭子の持ちのもは全て男からプレゼントされたブランド物。
そこで城が選んだワインは、安物のヴァン・ムスーだった。
憤然とする圭子だが、口にしてみると予想以上に美味しい。
そこで、城がイヤホンで言う台詞をそのまま圭子に言う北見だが、その言葉はブランド批判、圭子への皮肉になっていた。
慌てる北見だが、圭子の反応は、後の予定をキャンセルし、北見とフルコースを食べることだった。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
サロン 1983 - ブルゴーニュ 北見たちが忘年会で食前酒に飲もうとした 楽天
シャトー・シャス・スプリーン 1992 - ボルドー 佐竹城がワインバーでブラインドテイスティングしたワイン 楽天
ソミュール ブリュット - グラシアン&メイエ ロワール 佐竹城が北見のデートでの食事で食前酒に選んだワイン 楽天
vintage.41 受け継がれていくもの

1本の電話を受けてから、城はラメールで彼らしくないミスを繰り返した。
仕事が終わった後、シェフの斉藤は城を連れ出し、シェリーをおごらせた。
ソレラ・システムというシェリー独特な製法で、古いワインの味を新しいワインに次々と引き継ぐその方法。
斉藤はそれを血のつながりのようだと言う。
斉藤が広げた新聞には、東西物産社長が倒れたと言う記事。
それは城の父親であり、今日の電話はそれを告げるものだったのだ。
親に割り切れない物を抱く城に、プロなら客の前には私情を持ち込むなと諭し店を出る。
その帰り道、斉藤は木崎に城の件で電話を入れた。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
フィノ - ドン ゾイロ  西   斉藤が佐竹城に奢らせたワイン 楽天
vintage.42 ラフィットとムートン

東西物産社長、佐竹龍三の病室を見舞う木崎。
同じ頃ラメールには東西物産の瀬島が現れ、驚く城にシャトー・ラフィットを注文した。
城と父親の深い溝は、城が慕っていたフランス人の継母が家を出たことにあった。
まもなく代わりに家に入ったのは、政略結婚による銀行頭取令嬢だったのだ。
木崎はロスチャイルド家に於ける、ラフィットとムートンの逸話と龍三、城の関係を重ねた。
木崎、瀬島各々の説得にもかかわらず、龍三、城はお互いの考えを曲げようとはしなかった。
龍三退院の日、退院祝いに無記名で一本のワインが届けられた。
それは、シャトー・ムートン・ロートシルトだった。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
シャトー・ラフィット・ロートシルト - - ボルドー 瀬島がラメールで頼んだワイン 楽天
シャトー・ムートン・ロートシルト - - ボルドー 佐竹城が(?)父親の退院祝いに贈ったワイン 楽天
vintage.43 再会

ラメールに予約なしで現れた2人の男性客、それは龍三と瀬島だった。
龍三と城の間をとりなす瀬島だが、2人の雰囲気は硬いまま。
メインの料理に合わせて城が出したワインは、シャトー・ムートン・ロートシルトの1968年。
それは城のバースヴィンテージワインだった。
そして、そのワインには城の固い意志が込められていた。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
シャトー・ムートン・ロートシルト 1968 - ボルドー 佐竹城がラメールに客として来た父親に自分の人生を例えて出したワイン 楽天
vintage.44 飲むと言うこと

休日に城のアパートを訪れた水谷。
そこに現れたのは隣のワインオタク、田淵だった。
最近ワインを飲み始めたという田淵に、彼のワインコレクションを飲めると思った城と水谷は田淵に合流する。
出向いた先は一軒のフランスレストラン。
田淵のおごりでもなく、1回飲めばそのワインは理解できると言い切る田淵に、水谷は喧嘩をはじめてしまう。
1週間後、お詫びをかねて城は水谷と田淵をアパートに招く。
そこに用意されていたのは2本のワイン。
そしてそれらをブラインドテイスティングで当てるという田淵。
1本目は先日もめた原因のエシェゾー[1990]エマニュエル・ルジェ。
2本目を飲んだ田淵は次はシラー種を用いたワインだというが、袋から出されたワインは同じくエシェゾー[1990]エマニュエル・ルジェだった。
それは、熟成された樽による個体差だと気がつく田淵だった。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
シャトー・フュイッセ・ヴィエーユ・ヴィーニュ - シャトー・ド・フュイッセ ブルゴーニュ 田淵が佐竹城、水谷と訪れたレストランで注文したワイン 楽天
エシェゾー 1990 エマニュエル・ルジェ ブルゴーニュ 佐竹城が田淵に樽による味の違いを悟らせるために持ってきたワイン 楽天
vintage.45 不正

ラメールでしめやかにのむ4人の男女。
彼らは先日破綻した銀行の支店長以下社員の面々だった。
不正融資、不良債権隠しが原因で倒産した銀行の上層部に対する不平不満を並べ立てる彼らの前に、城が差し出したワインはボーヌ・グレーヴ・ヴィーニュ・ド・ランファン・ジェズュ。
それはかつて法律を犯したワイン造りをし、摘発を受けたワインだった。
どこの経営者も同じと、グラスを傾ける4人だったが、そのワインの美味しさに驚かされる。
そのワインは経営陣が刷新された後のワインだったのだ。
新しい経営者が初めてそのワイナリーに来た日の逸話を城が語る。
前の経営者の悪口ばかりを叫ぶ従業員の中、一人の青年が、他人に罪をなすりつけ、誰一人自分のあやまちを省みる者がいないことを指摘した。それでは、前の経営者となんら変わりないと。
その言葉で皆が目覚め、そのワイナリは蘇った。
4人は自分たちも同じ立場と悟る。
そして、自らが犯した過ちを吐露するとともに、来年の今日、再び会うことを約束する。
その時にそれぞれが、自分の納得する生き方をその時に見つけていれば、きっと笑って会える。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
ボーヌ・グレーヴ・ヴィーニュ・ド・ランファン・ジェズュ - ブシャール・ペール・エ・フィス  ブルゴーニュ 倒産が決まった銀行の社員の食事会で佐竹城が出したワイン 楽天
vintage.46 完璧の向こう側

ラメールでは世界的に有名な指揮者ペール・ブレイズの滞在中2日間の夕食を提供することになる。
10年ぶりの世界公演と言うことに加え、気難しいことでも有名な彼にスタッフは様々な考えをめぐらせる。
当日、城の提案で家庭料理とテーブルワインによるもてなしを試みる。
しかし、ワインのテイスティングをしたペールに感想を求めた城は、「君は優れたソムリエだ。だが、まだ若いな」と一蹴される。
翌日、再び家庭料理を選んだペールに、城は昨日と同じワインを、ホストテイスティングなしになみなみと注いだのだった。
すると、ペールは笑顔で「そう、それでいい」と言った。
完璧を追い求めたペールは、10年間悩み抜いた末、完璧な演奏は存在しないことに気付いたという。
帰り際、ペールは木崎に対し、城を噂以上に素晴らしい男だったと評した。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
モンラッシェ - D.R.C ブルゴーニュ 水谷が気難しい指揮者に出そうと考えたワイン 楽天
ヴュー・パープ - カステル・フレール   佐竹城が指揮者に出したワイン 楽天
vintage.47 最後のワイン

水谷が担当する佐々木社長が久々にラメールを訪れた。
水谷に人生最後の1本を飲むとしたらと問いかけ、水谷はロマネ・コンティだと答える。
ロマネ・コンティの89年を頼む佐々木だったが、そのヴィンテージの在庫はなく、城は3日後にロマネ・コンティ89年を出すこと約束した。
3日後、ロマネ・コンティを飲む佐々木。
実は会社の知名度、伝統のなさ故に銀行からの融資打ち切りを宣告され、自殺を覚悟の上での最後のワインだったのだ。
テロワールに恵まれ、伝統のあるロマネ・コンティを奇跡と評する佐々木に対し、城はロマネ・コンティの苦労、畑分割の危機、基準に達しないワインは瓶詰めしない年もあったことを説く。
それは、自分たちを信じ、未来を信じることが出来たからだと。
それを聞いた佐々木は自殺を思いとどまった。
そして、後日、アメリカ企業と佐々木の会社の提携が新聞に掲載された。
銘柄 vint. 生産者 生産国 地域 登場場面 価格
ロマネ・コンティ 1989 D.R.C ブルゴーニュ 水谷が常連客の佐々木社長から注文されたワイン 楽天
ラ・ターシュ - D.R.C ブルゴーニュ 佐竹城が佐々木社長にロマネ・コンティの歴史を語る中で出てきたワイン 楽天