怪盗ルヴァン とは



概略と個人的感想

概略 :

2014年~2015年にコミックモーニングにて連載。  全17話、単行本2冊を刊行。

マスター・オーブリオンの店に集う、5大シャトーを個々の名前に戴く怪盗グループ「ルヴァン」は、店に寄せられるワイン奪取依頼に、そのワインを飲ませてもらう事を代償に引き受けていた。

基本的に盗みの対象となるワインを所有する人物は、ワインを不当に扱う悪人であり、依頼人はワインを愛する善人という、勧善懲悪の構図を取る。

個人的感想 :

■ 「神の雫」十二使徒編の連載を終え、神の雫編が始まるのかと思いきや、ワインを題材とした2匹目のドジョウ狙い的においの別作品です。 しかし、作者が最も得意とするミステリー分野と、神の雫で好評を得たワイン分野の融合とあっては、期待せざるを得ません。(2014/11)

■ 悪人ではない人物からのワイン奪取を計画している時点で、この作品の進むべき方向性に強烈な違和感がありました。 おまけにそれが「神の雫」の十二使徒でしたから、ネタ切れの小休止かと思いましたが、唐突な終わり方はどうやら「打ち切り」(神の雫を絡めないと読者の食いつきが悪いと作者自身が悟ったかも)だったのでは?

当初期待していた、作者のお得意分野のトリックも、お子様向け推理クイズのような単発ネタばかりで、本格推理ファンを納得させられる内容には程遠いレベルに終始。

そればかりか、登場するワインはストーリー的に必然性は全く無く、トリックや登場人物と絡む訳でもありません。 ワインはワイン。 トリックはトリック。 登場人物は登場人物。 それらが融合おする事の決して無い展開。 盗みにおいても怪盗を名乗る鮮やかさは一切なく、無計画・場当たりのドタバタ。 青年誌に掲載されるべき大人の読物としてはかなり物足りない内容の作品となってしまいました。 (2015/3)

怪盗ルヴァン Comics



コミックス購入